2025年02月07日

Session5 2025年 画餅洞の出品商品紹介 第二弾 No.13〜No.22

No.13 木彫 お稲荷さま 1.jpg「Session5」のインスタグラム公式アカウントでも各店舗順次、出品商品の紹介をしていただいておりますが、こちらは画餅洞アカウントで紹介している画餅洞のSession5出品商品リストです。
画餅洞のアカウントで紹介している順番通りにアップいたします。

インスタでは複数枚の画像も掲載しておりますが、ブログでは画像少なめと簡単な説明になるかと。
ご興味ございましたら店頭、お電話、インスタグラムのダイレクトメッセージにてお問合せいただけますと幸いです。
会期の1週間ほど前までは、店頭での下見も可能ですので、お気軽にお声掛けください。

では、第二弾。

Session 5 画餅洞出品商品 No.13〜No.22

No.13 木彫 お稲荷さま 2.jpgNo.13 木彫 お稲荷さま

売約済み。sold.

高さ:約21.0cm
幅:約16.2p
奥行:約8.0p


No.13 木彫 お稲荷さま 3.jpg江戸時代 安政二年(1855年)。

耳、脚先、しっぽ付け根などにねずみに囓られた様なキズ有り。
一部彩色を残しています。


No.13 木彫 お稲荷さま 4.jpg木彫 お稲荷さま。
ちょっとぞくっとくる程。
基本的に当店の黒いものは愛らしくてそれでいて味があるという線を守って仕入れをしているつもりなのですが、時々、優しさ、甘さを微塵も感じさせないものに引き寄せられることがあります。
いつもは親しみを込めてお稲荷さんと呼んでいますが、お稲荷さまと呼ばずにはおられぬ気配。
写真に撮るとよく判りますが、筋肉、その下の骨格まで見ているような表現。
当方が扱ってきた稲荷神の中にあって最も正統で美しい方。

ねずみにガジガジ囓られても
微動だにされません。


No.14 我谷盆 1.jpgNo.14 我谷盆

お値段はお問い合せください。

幅:約22.0 × 21.0p
高さ:約2.5p

明治ごろ。


No.14 我谷盆 2.jpg真ん中に貫通している亀裂、縁にも亀裂あり。
案外しっかりしており、使っていただけるものと思っております。
瓜の金蒔絵は後からのものと思われますが、擦れ、メクレも好い感じに馴染んでいます。
真ん中の亀裂を隠す目的もあったと考えられます。


No.14 我谷盆 3.jpg石川県の今はダムの底に消えてしまった我谷村。
そこで作られていたので我谷盆(わがたぼん)といいます。
とか、いちいち説明しなくても皆さまご存知、あまりにも有名になった幻の盆。

当初は屋根のへぎ板を使った閑散期の地元職人のささやかな内職の様なものだったといいます。
故に現存する数は少なく、古手のものは概ね小ぶりです。

キズはありますが、悩む必要も無い見やすい古手の我谷盆。
金蒔絵がなければ尚よかったのに…の声も聞こえてきそうですが、このヤツレ具合がしっくりきていて、なかなか好いと思います。


No.15 古銅 宝冠如来像 1.jpgNo.15 古銅 宝冠如来像

売約済み。sold.

高さ:約4.8p
幅:約3.0p

平安時代。


No.15 古銅 宝冠如来像 2.jpg火中、土中で、肌は荒れています。
底部は座りを安定させるために台座部分を出土後に擦られた様です。

ルーペで確認すると、地金は赤銅と思われます。
鍍金の残留などは見つけられませんでした。
元々撮影の難しいものを古いi phoneで撮っているため、細かな部分を写し切れませんでした。ご了承ください。



No.15 古銅 宝冠如来像 3.jpg火の中、土の中。
いろいろなことがおありだったと推測出来ますが、その造形はしっかりと平安の時代感を残していると思います。
出土地は不明ですが、「甦る光彩 〜関東の出土金銅仏〜」に類似品がいろいろ掲載されています。ご参考までに。


No.15 古銅 宝冠如来像 4.jpg火中、土中でも平安仏。

自分の念持仏にするなら、この辺りをひとつといつも思うのですが、中々適いません。


No.16 春日盆 1.jpgNo.16 春日盆

売約済み。sold.

横幅:約37.5p
縦幅:約30.0p
高さ:約3.8p

江戸時代。前期ごろでしょうか。


No.16 春日盆 2.jpg箱有り。包み布は破けています。

若干のガタつき有り。
時代のスレ、汚れ、足の付け根に亀裂有り。
裏面真ん中の蝶の螺鈿に剥がれ有り。


No.16 春日盆 3.jpg春日盆、手力盆(たぢからぼん)、隅入盆と、呼び方はどれも正しいのですが、春日盆と。

裏の螺鈿は鳥と蝶。
これは、蜻蛉と蝶より時代が上がる春日盆の重要な特徴と言われています。
根来展などの図録に掲載されている古手の春日盆の裏は、だいたい鳥と蝶が多いです。


No.16 春日盆 4.jpg好きで、それなりに数を扱ってきたつもりですが、久々の古手です。
室町とまでは言いませんが、江戸でも前半はあるかと。
古手の縁は細く繊細です。


No.16 春日盆 5.jpg色目は写真撮影が難しく、画像では本来の色が出ていない様に思います。
実品は南都根来系の橙色がかった朱です。

いろいろ書きましたが、古いのはやっぱり好いなと。


No.17 古銅 経筒 1.jpgNo.17 古銅 経筒
お値段はお問い合せください。

経筒本体の高さ:約20.8p
経筒本体の直径:約7.8p

平安時代。


No.17 古銅 経筒 2.jpg世外(井上 馨) 井上家伝来と有り。
昭和31年東京美術倶楽部の物品納税済書付 。


No.17 古銅 経筒 3.jpg漆塗箱に井上家の印。
包は赤坂水戸幸か?


No.17 古銅 経筒 4.jpg銀の落としは長谷川 一望斎 作。
これは後に入手された方が製作を依頼したと思われます。当時の覚書き有り。


No.17 古銅 経筒 5.jpg仕覆はぼろぼろで使えません。
一応付いている程度にお考えください。


No.17 古銅 経筒 6.jpg掛花にするための環が後付けでありますが、この状態で落としに水を張って掛けるのは現状ではお勧めできません。
花器とされる際は置きでお楽しみください。


No.17 古銅 経筒 7.jpg破れ大きく、細かい穴などもあり、取扱いには多少神経を使います。

余分な緑青を落として磨いたクリーニングの形跡有り。

・状態について細々と書きましたが、いろいろと神経をつかうものではありますので、お目をお通しください。


No.17 古銅 経筒 8.jpg経筒は破れのぼろぼろで、土臭くて中に写経の紙屑が付着しているぐらいが個人的には好きなのですが.....。
ぼろぼろは間違いないのですが、本品は諸々整えられております。


No.17 古銅 経筒 10.jpg大層な箔は要らないし、クリーニングなどしなくて良いし、落としだけでも売れそうな銀の筒まで、と思わなくもないです。

が、破れから覗く銀はゆらめき、新しいなにかに生まれ変わった様な印象も。


No.17 古銅 経筒 9.jpgすべてが今までの人の想いの形かと。


No.18 木彫 獅子狛犬 一対 1.jpgNo.18 木彫 獅子狛犬 一対

売約済み。sold.

高さ:約12.7〜13.0p
幅:約11.0p
奥行:約6.7p

江戸時代。


No.18 木彫 獅子狛犬 一対 2.jpg狛犬の角は欠損。
狛犬の後ろ姿、縦に一本入る亀裂有り。
画像9枚目参照。
獅子の方は小さな当たりキズ程度です。


No.18 木彫 獅子狛犬 一対 3.jpgほどよい大きさで、凜々しいとかわいいの間くらい。
大好きな獅子・狛犬ですが、好みのものとなると案外見つかりません。
実際の犬の犬種に各々好みが強く表れるように。

獅子・狛犬については専門の本も多く、ここでは専門的なことには触れません。
江戸期のものは好き、合う、くらいで選べば良いと単純に思っております。

目が合いましたら是非。


No.19 水車歯車 見立て 1.jpgNo.19 水車歯車 見立て

売約済み。sold.

高さ:約14.8〜15.5p
直径:約15.5〜16.0p


No.19 水車歯車 見立て 2.jpg歯車は江戸〜明治ごろ。
元は水車小屋内部などでの歯車の一つと思われます。
欠損やカスガイ直しがありますが、すべて本品の美観の内かと。
この手のものとしては小ぶりな方です。


No.19 水車歯車 見立て 3.jpg後に誂えの銅をはめ込み手あぶりとされたようです。
水を張ると直し部分から水は漏れます。
直し部分の下までなら直水も大丈夫です。


No.19 水車歯車 見立て 4.jpg水車小屋の歯車というのは、どうも昔から詩情とでもいうか人の心を誘うようです。
歯車としての仕事を全うした後、見立てられて火鉢になったり生まれ変わって後半生を歩んでいるのをたまに見かけます。


No.19 水車歯車 見立て 5.jpg枯れきった落ち着きと迫力を増した木味は、現代の目で観てもこういう作品なのかと思うほど。


No.20 古銅 薬師如来 1.jpgNo.20 古銅 薬師如来

売約済み。sold.

高さ:約7.2p
最大幅:約6.0p

鎌倉〜南北朝ごろか。


No.20 古銅 薬師如来 2.jpg肉厚で丸仏とも懸仏とも言い難いどっしりと手に重さを感じられる古銅仏。
膝下はおそらく火中による荒れと思いますが、元々こういう抜けの悪い作りだったか判断が難しく。



No.20 古銅 薬師如来 3.jpg画餅洞 all blacks 木彫祭り、みたいなちょっと阿呆っぽい感じを大切にいろいろやってきましたが、これを古銅でも出来ないだろうか?と思い、集めてみることにしました。
結果から言うと、集まりませんでした。


No.20 古銅 薬師如来 4.jpg金銅仏で、ゆるくやさしく独特の造形感で、となるとやはりありません。
金銅仏を作れる技術があればそれは公であり、不思議な感じの民間仏にはそうそうならないという当たり前の事実に今さら気付くという…。
例外的な存在は鉄仏くらいでしょうか。
しかしご存知の様に鉄仏というのは滅多に見かけません。


No.20 古銅 薬師如来 5.jpgそんな中見つけた、ゆるくやさしく民間仏のようなお薬師さん。
黒さも充分。
鍍金などあったらいりません(今だけ)。


No.21 古銅 毘沙門天 懸仏 1.jpgNo.21 古銅 毘沙門天 懸仏
¥88,000-

本体の高さ:約6.0p
台座含む高さ:約8.2p

室町時代。


No.21 古銅 毘沙門天 懸仏 1-2.jpg差し込みの持物欠損。
左お手の持物は宝塔と考えると、欠損は宝棒で、尊像は毘沙門天かと。
胴部に鎧の様な線も見えなくはないです。


No.21 古銅 毘沙門天 懸仏 2.jpg飾り台はごく簡素なものですが、本品に合っていると思います。


No.21 古銅 毘沙門天 懸仏 3.jpg木彫の民間仏のような古銅仏を探そう、で見つけた毘沙門さん。
詳しいことは一つ前のNo.20で書きましたが、まぁそうそうあるわけないのです。
この計画は挫折しましたが、先ほどのものと合わせて二体だけはなんとか。


No.21 古銅 毘沙門天 懸仏 4.jpgいろいろと真面目な売り口上を述べなければならないと思いつつも、かわいいからえぇやん、で。
ご容赦ください。


No.22 木彫 尊像不明 1.jpgNo.22 木彫 尊像不明
¥45,000- (税込)

高さ:約12.2p
最大幅:約5.7p

時代不明。江戸〜明治ころか。


No.22 木彫 尊像不明 2.jpg亀裂、汚れ、当たりキズ、背中にへこみ等有り。
光の反射で焼けた杉の様に写っておりますが、しっかり時代がついております。


No.22 木彫 尊像不明 3.jpg尊像不明で時代不明。
つまり何も判らないものを売ろうとしている訳です。
一応推測では、地蔵菩薩ひょっとして如来もしくは神像の線も。
時代は明治はあるかと考えておりますが、判らんもんは判らんと。


No.22 木彫 尊像不明 4.jpg木彫 尊像不明。
簡素の極み、これで完成。

語り得ぬものについては沈黙しなければならないとかそれらしいことを書きつつ、
ただ一つはっきり言える事は、なんかロボットみたいでかわいいんです。


まだまだ、紹介続きます。
No.23〜は第三弾にて。
Stay tuned!
posted by papindo at 16:16| Comment(0) | 商品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。