「Session5」のインスタグラム公式アカウントでも各店舗順次、出品商品の紹介をしていただいておりますが、こちらは画餅洞アカウントで紹介している画餅洞のSession5出品商品リストです。
画餅洞のアカウントで紹介している順番通りにアップいたします。
インスタでは複数枚の画像も掲載しておりますが、ブログでは画像少なめと簡単な説明になるかと。
ご興味ございましたら店頭、お電話、インスタグラムのダイレクトメッセージにてお問合せいただけますと幸いです。
会期の1週間ほど前までは、店頭での下見も可能ですので、お気軽にお声掛けください。
では、第三弾。
Session 5 画餅洞出品商品 No.20〜37と、Noなしの追加のご紹介です。
流れ神像、その1とその2。
神さまの最後のお姿。
No.20 流れ神像その1
売約済み。sold.
高さ:約11.0p
幅:約7.3p
推定、平安時代〜鎌倉時代。
枯れきった小さな神像。
亀裂や虫喰いは現状で止まっています。
木屑は出ません。
男神像か女神像なのかも分かりません。
反り返った様に自立されるため、後ろに倒れてしまいそうな感じで座されます。
その達観した様な最後の姿に惹かれて求めたものの、ここまでつるんと枯れ切られると時代鑑定が難しく悩みました。
室町はまぁあるか、鎌倉といってもよいのか…と、逡巡。
売主が普段からお世話になっている目利きの先輩だったので思い切って疑問をぶつけてみたところ、普段温和なその方が声を荒げて、何を言ってんだ?と。
これが入っていたクチ(一緒にウブ出しされた荷物全体の出生のことを指す)全部平安やったんや。君やから売ったのに、ホンマによく観たか?と。
そう言われて改めてまじまじと観てみれば、この木目のつまり方、手取りの軽さ、造形のバランスと、何もかもが良い方に観えてきて…。
やっぱり良いものだと。単純なもんです。
No.21 流れ神像 その2
売約済み。sold.
高さ:約19.5p
幅:約8.0p
時代不明(江戸より前。中世。)
状態はご覧の通りです。
自立しません。(撮影では支えを入れて壁にもたれかけさせています。)
防虫処理はしましたが、未だに木屑がかなり出ます。
シリコンスプレーでコーティングするなど一工夫いると考えております。
胸元で逆V字型に手を合わせておられることからかろうじて神像と思いますが確証はありません。
お値段は価格破壊か、はたまた妥当か、高すぎるのか…。
振れば振るほど木屑が出て、どんどん軽くなってゆかれます。
会期までには違う形に進化されているかも。
土に還るとはどういうことか、神は死んだか。
とか、自分の中の厨二病が炸裂しそうですが、まだここにあるという事実は揺るぎなく。
No.22 小さな獅子・狛犬 一対
¥35,000-(税込)
高さ:約5.0p
台座幅:約3.9p
江戸〜明治ごろ。
狛犬の角と片前脚先欠損。
どちらもこつこつと当たりキズ有り。
台座に大坂細工師 藤田の文字。
小さな獅子と狛犬一対です。
どちらかというと、ゆるかわ好きですが、たまには端正なものも。
細工師と誇らしげに印すだけあって根付にも通じる行き届いた彫りの良さ。
小品ですが、凜々しい一対です。
お手持ちの仏さまやお厨子などにもすんなり寄り添ってくれるかと。
画餅洞 all blacks。
チーム恵比寿大黒。
冗談で言い始めたこのシリーズも7回目となります。
今回も自分なりに厳選して。
※集合写真左端のNo.02 大黒さん その1は既に紹介済みですので、商品紹介第一弾の投稿をご覧ください。
No.23-@〜F 木彫 恵比寿・大黒 バラ売り。
江戸〜明治ごろ。
No.23-@ 恵比寿さん大黒さん一対
売約済み。sold.
高さ:約9.5〜11.8p
昔、先輩の店で見かけた一対。巡り巡って。
こうなるとないもんやで、の、こうなるの意味が当時はよく解っていませんで
No.23-A 大黒さん 煤神さま状態
¥38,000-(税込)
高さ:約6.7p
凄まじい煤の堆積が新たな造形を。
No.23-B 角材大黒さん
¥25,000-(税込)
高さ:約6.9p
大工さんが棟上げの時などに余っている角材などで作る角々系。
No.23-C 恵比寿さん 煤神さま状態
¥35,000-(税込)
高さ:約11.0p
Aと通じるぶ厚い煤の層がもはや何か判らん形へと。
No.23-D 頭平ら恵比寿さん
¥18,000-(税込)
高さ:約10.0p
平たい頭に福々しいお顔。
ひょっとすると私は恵比寿ではないと思っておられるかも。
No.23-E 哀愁系大黒さん
¥26,000(税込)
高さ:約8.0p
ちょっと困ってお寂しそうなところが哀愁系。
No.23-F 一木印材の様な大黒さん
¥22,000-(税込)
高さ:約6.5p
きゅっと跳ね上がった笑っておられる様な口元。
ゆるそうにみえてゆるくない系。
以上の7点。
どちらの方も替えの利かない個性派かと。
No.24 真っ黒な小さな合掌仏
売約済み。sold.
高さ:約10.5p
最大幅:約7.0p
江戸時代
陶仏か石仏か。それが問題なのですが、これほど判りにくく、この際、材はどっちでもよいと思えるものはそうないかと。
ぶ厚い煤に覆われています。
一部煤には剥がれがあります。
やはりお地蔵さまでしょうか。
THE 民間仏、私の想う民間仏とは、とか
この際なんでもよいのですが、民間仏とはどういうものかと聞かれたら、こういうものだと答えたい、1つのイメージ完成形。
それがコレです。
No.25 如意輪観音 民間仏
売約済み。sold.
高さ:約19.0p
最大幅:約12.5p
江戸時代
虫喰い穴多数有り。
防虫処理はしましたが、木屑がまだ少々出ます。
木喰仏を思わせる様な表情の如意輪さんです。
この手のものを扱っていてつくづく思うのは、円空、木喰が特別な人気、ある種のブランド力みたいなものを有していることはよく解るのですが、それ以外の無名の遊行僧、名もなき地方作をあまりにも低くみていないかと。
これが木喰作なら〇百万円。
遜色ないと思うこの方がこの値段。
安いにも程があると個人的には思うのですが…。
少々自己主張が過ぎました。
数も少ない民間仏の笑顔が良い如意輪さんです。
No.26 木彫 薬師如来
売約済み。sold.
高さ:約7.8p
最大幅:約3.5p
室町〜江戸時代
手先に欠け有り。
薬壺がすり減っています。
かなり堅い持ち重りする材です。
作りはほぼ古銅の懸仏のそれです。
お顔が真ん中にぎゅっと寄った表現や衣紋の流れは室町ごろの古銅懸仏そのものですが、木彫りです。
念持仏としたのでしょうか。
彫るのが大変そうな堅い材でこの柔らかい表情。
No.27 如来さん 民間仏
売約済み。sold.
高さ:約8.5p
幅:約6.7p
江戸時代
鼻先などに欠けがありますが、時代味で真っ黒に馴染んでいます。
笑顔が愛らしい如来坐像。
阿弥陀さんと思いますが、ご覧の様な民間仏らしい端折った作りですので如来さんとだけ。
民間仏は黒くなり過ぎると元の造形が返って際立ってくるため、グロテスクなものと観える場合もあります。
個人的には経年変化が穏やかさとして表れているものが好みなので、こんな方にはすぐまいってしまいます。
画餅洞 all blacks。
チームお地蔵さま 民間仏。
ゆるくやさしい民間仏といえばやはりお地蔵さま。
先日まで巡回開催されていた<みちのくいとしい仏たち>でも笑顔であることの重要さが説かれていました。
笑って、とは簡単に言いますが、それが案外難しく。
六地蔵にしたくてこんな集め方に。
※なお画像1枚目左手前の方はNo.24 真っ黒な小さな合掌仏として既に紹介済みですので、No.24をご覧ください。
No.28-@〜D 木彫 地蔵菩薩 バラ売り
江戸時代
No.28-@
No.28-A
No.28-B
No.28-C
No.28-D
No.28-@ お地蔵さま 笑顔
売約済み。sold.
高さ:約23.2p
手先欠損。
民間仏らしい個性的な彫刻で、首元なんか攻め過ぎかと思いますが、全体のまとまりとしてこの穏やかさ。
No.28-A お地蔵さま 木っ端仏
売約済み。sold.
高さ:約25.0p
台座は後補。
木っ端仏としましたが、ご神木から生み出された様なお方。
背中も見どころなのですが、画像足らずで。
No.28-B お地蔵さま 了玄作
売約済み。sold.
高さ:約24.7p
錫杖欠損。
まだまだ謎の多い了玄地蔵。
この方の作るお地蔵さまは耳の作りがいつでもg。
昨年も好い了玄作を出品いたしましたが、再び出会いがありました。
No.28-C お地蔵さま つるんと
売約済み。sold.
高さ:約13.0p
必要最低限の彫りに真っ黒な煤をまとい、それでいて可愛らしいというのもこのお方の強さかと。
No.28-D お地蔵さま 潜巖仏
売約済み。sold.
高さ:約9.8p
台座は後補。
全体的に当たりキズ有りも黒く馴染んで。秋田の潜巖地蔵としては最小サイズかと。
以上の5点。
日本の仏教美術好きはたくさん作られたお地蔵さんを少々低くみる傾向がありますが、最近、欧米の方はJizoを仏像の中でも高く評価されています。
心中複雑。
国内に留めておけるなら…。
No.29-@、A 時代古版木2点。
如意輪観音と青面金剛。
会も迫って参りましたが、直前に面白い仏教版木を二点入手。
各バラ売り。
No.29-@ 如意輪観音 版木
売約済み。sold.
縦:約19.0p
最大幅:約9.0p
江戸時代
吊って飾れる様に上部に後世金具を付けられています。
如意輪さんの版木というだけでも稀少でうれしいところですが、裏をみると材がかなり古そうです。
No.29-A 青面金剛 版木
売約済み。sold.
縦:約27.3p
幅:約18.8p
江戸時代
ひょっとすると違う明王さんの様な気もいたしますが、持物などから青面金剛といたしました。
江戸時代は庚申講が爆発的に流行し、青面金剛の護符は非常にありがたいものでした。
これさえあれば、摺り放題。
No.30 天神さん
¥15,000-(税込)
縦:約10.0p
最大幅:約9.5p
江戸〜明治ごろ
首は差し込みで抜けます。
頭部に亀裂、めくれなど有ります。
産地は不明ですが、時代のしっかりありそうな天神さん人形。
験担ぎに毎回天神さんを用意し続けておりますが、今回はこのお方で。
No.31〜37 黒い道具たち。
No.31 椰子の実 水呑み鉢
¥18,000-(税込)
フィリピン20C前期ごろ。水呑み鉢。
鉄鉢が高くて買えないと思った時は、もうコレで充分。見立て花器に。
No.32 秋葉山大権現 講中くじ
売約済み。sold.
文政十二(1829)年。
吉とか凶とかのおみくじではなく、講中での当番などを決めるくじ。
No.33 木彫 寛永通寶 釜敷
売約済み。sold.
少し虫喰いがありますが、真っ黒系で木味好し。
箱が付きます。
No.34 木彫 針箱
¥14,000-(税込)
スライドして開く木の古民藝。
明治十八(1884)年の墨書き有り。
No.35〜37 黒い台と黒い箱
No.35 くまたの台
¥33,000-(税込)
長さは約48pほど。
古材に新しい脚を付けて台としたものか。
資料もなく保証なしですが、料治熊太 旧蔵品ときいております。
No.36 真っ黒な小箱
売約済み。sold.
幅約38pほどの真っ黒な時代箱。
小品飾りに重宝しそうです。
宝永六(1709)年の墨書き有り。
No.37 真っ黒な中箱
¥15,000-(税込)
こちらも真っ黒な時代箱。
少々傷みがありますが、No.36と同出。時代も同じくらいか。
以上、駆け足に道具関係を7点。
会場ではディスプレイ台としても使う予定ですが、手に取ってご覧いただけましたら。
ご紹介が間に合分かった商品、おまけのご紹介。
陶磁器を少々。
焼物は他の4店舗に任せた、ウチは真っ黒の木彫に潔く徹する。
そう毎回言っておきながら、いざ並べてみると、あまりのこってりとした黒々さから不安に駆られ、大外しの予感が脳裏をかすめ、ちょっと軽めの使える陶磁器も持っていこうと。
この心のぐらぐらとした振り幅をそのまま品揃えの幅広さにするのだ、と自分に言い聞かせ、今回も陶磁器を彩りに少々。
いずれもちょっと変で買い易く使えるものです。
既に梱包、発送を終えたため、詳細はお返事出来ません。
会場でお楽しみいただければ。
麦わら いっちん変形徳利と酒宴サイコロ盃。
麦わらは産地不明のおそらくマイナーな地方窯のどこか。明治ごろでしょう。
各 ¥15,000-(税込)
酒宴盃セットは昭和か
売約済み。sold.
お正月に投稿した古伊万里江戸後期の龍紋の鉢。
たまに見掛ける色絵忘れと思われるかもしれませんが、おそらく違います。
途中で続きを描くことをまるっきり忘れたまま焼いてしまったとしか思えない図。
エラー古伊万里です。
売約済み。sold.
古伊万里の油壷。ひしゃげ。
熱と重力に負けた姿が沁みます。
負けるが勝ちの人生もあるのだと、そう語っているとかいないとか。
¥12,000-(税込)
真っ二つの染みしみ李朝。
今回出品の盆やら台の上に似合うものを探していたらこの感じに。
銀直し。水漏れなし。
¥33,000-(税込)
セッション5で当店禁じ手のおしゃれ、すっきり古伊万里。
もう許してください。
酒気にちょうど良い小ぶりなよろけと瑠璃。
よろけ 各 ¥5,500-(税込)
瑠璃 各 ¥16,000-(税込)
新渡 豆サイズ 輪線煎茶碗 五客組
こちらも禁じ手か。
お隣か一階にお会計をしに持って行かれる方がいらっしゃりそうですが、画餅洞です。
清朝後期 五客組箱あり ¥35,000-(税込)
ほかにもなんかあった様な気がいたしますが、全体真っ黒の商品構成の中にあって見つけるのはたやすいかと。
小さな仏と。
その他未紹介の一部を。
未紹介分ですが、画像だけ撮っておりました。
既に梱包、発送を終えているため、サイズなど詳細はお答えすることは出来ませんが、こんなものもある、ということで。
豆サイズの五鈷杵。
売約済み。sold.
ミニチュアですが、実用品、携帯用の密教法具。
九重守り 真鍮ケース入り。
売約済み。sold.
最強の御守りとも言われる九重守。
本来この巻物は、唯一のお願いをする時以外は目にしてはいけないものなのですが…。
京都仁和寺の護摩仏。
売約済み。sold.
かわいい石仏。
売約済み。sold.
木の板の薄い台座付き。
手の大きな民間仏。
売約済み。sold.
さて、Session5の開催はいよいよ今週末。
なるべくたくさん紹介したかったのですが、やはりすべては無理そうです。
ほかの未紹介商品は会場でご覧いただけましたら。
なお、当店は会期後ではありますが、残っていた場合はアフターセール通販を受付けております。
会場には行けないがどうしても、と思うものがおありでしたら、お気軽にインスタグラムDM、お電話、店頭にてエントリーください。
◆ Session5 ◆
<会期>
2024年
3/2(sat)13:00〜18:00
3/3(sun)11:30〜16:30
<場所>
ルーサイトギャラリー @lucitegallery
〒111-0052 東京都台東区柳橋1丁目28-8
http://lucite-gallery.com/
<出展店>
大吉 @sugimotoosamu
古美術 小林 @kobijutsukobayashi_
古美術 三樹 @kobijutsu_miki
古美術 28 @artandantique28
こっとう 画餅洞 @antique_wahindo
問い合わせ:古美術 小林 090-8504-7944
インスタグラム Session5 公式アカウント
Session 5(@session5_lucite)
14−2の漆職人の角盆、素敵ですね。
お不動様の後ろに置いたら、迦楼羅炎の様で。
しかし、職場がクラスター真っ最中です。
Session5までに落ち着いてくれると、良いのですが。ぜひ伺いたいです。
いつもありがとうございます。
おっしゃる通り迦楼羅炎の様な景色が魅力的なんです。
大変なお仕事お疲れさまです。
会期までまだ10日ほどありますので、状況が落ち着き、会場でお目にかれますと幸いです。
またお会いできるのを心待ちにしております。